手術当日②(術後)

午後4時すぎ、起きてもまだ麻酔は効いているようでした
尻に突っ込まれたガーゼの感覚もありますが、全部ぼんやりした感じ
絶対安静を言い渡されているので、ただ眠るしかありません
食事は出ず、手術前につけられた点滴での栄養補給になります
前日の夜を食べ損ねていたので、まあまあの空腹感の中痛み止めだけ飲んで再び夢の中へ


次に起きたのは午後6時頃、今度は痛みで目が覚めました
麻酔が切れたみたいです
でも、正直思っていたほどではなかった…とこのときは思っていました

午後7時、徐々に感覚が戻ってきます
と同時に激しくなる痛み
ロキソニンが屁の役にも立ちません
加えて、体内から麻酔成分を排出するために尿を出さねばならないのです
それができなければ尿道カテーテルの刑
それだけは避けたい

午後10時、尿はまだ出ません
尻は激痛で見事に八方塞がり
「こんな思いをするのなら手術なんてしたくなかった」と何度も繰り返しました
病衣はびしょ濡れでした

午後12時、日付が変わりましたが状況は変わりません
まず、尻に入れられたガーゼが痛い
ただ痛いだけならまだしも、肛門に突っ込まれているもんだから身体が便と勘違いしているのかすごく漏れそうな気分になる
こんな状態で寝れるわけがない
尻に指を突っ込まれて快眠できるやつなんかそういないでしょう
こう訴えると、見かねた看護士さんが引っこ抜いてくれました
が、それも猛烈に痛い
強烈な傷痕に当てて血で固まったガーゼを引っこ抜いたのだから当たり前でしょう
脳天を貫くバリバリという音は地獄の断末魔
血まみれのガーゼが尻から出ました

何はともあれ状況は好転……しませんでした
痛いものは痛い
色々な人のブログにもありますが、尻が締まったときにくる「ズキューン!」とした痛みが襲ってきます
特に尿を出そうとして、膀胱に力を入れた結果ニアミスで尻にも力が入ってしまったときが悲惨
尻は暴れ、その痛みで尿は引っ込みます
そんなこんなでちょっとずつ、ちょっとずつ膀胱と尻の押し問答を繰り広げ、午前3時頃ようやく初の尿を出すことができました

そこからはあれよあれよと出るわでるわ
一時間であっという間に一リットルの尿瓶が一杯になりました
「あぁ良かった、出たのね」と看護士さんは笑顔、尿道プレイを免れた僕も笑顔です

相変わらずの尻の痛みを訴えるとボルタレンをくれました
ボルタレンでも抑えきれはしなかったけど、多少マシになったと言い聞かせて無理矢理眠りにつきました